[AWS]オンプレ環境とAWS Direct Connet接続の仕組みを改めて考察してみた

2024/01/04

 オンプレミス環境で長年稼動し続けて来たサーバ群たちが、年が過ぎることにより、 ハードウェアの老朽化、運用保守コストの増、人材確保の難しさ等々から、クラウド化へのリフトはますます激しくなるのでないでしょうか。
 さて、AWSクラウドへ移行を検討するにあたり、オンプレミス環境とAWSを物理的につなぐサービス「AWS Direct Connect」は、AWS使っていなくても IT業界に携わる皆さんであれば、少なくともどっかから聞いたことがある言葉でしょう。
 オンプレミス環境とAWSを物理的につなぐイメージは超ーーーアバウトな感じだとこんな形です。

 でも、実はそんな単純に接続されているわけではなく、今回は、AWS最新のアップデート情報も確認しつつ、オンプレミス環境とAWSの物理接続の詳細について、本記事を通して、紹介していきたいと思います。
 AWSはオンプレミス環境と同じく、どこかのデータセンターで稼動している このパターンもあれば

このパターンも考えられる 。
AWSと同じデータセンターの中に、自社のオンプレミス環境を持っているとか

では、実際その中身のところ、どのような形で、どこからどこまでどのような繋ぎになっているかを解説します。 全体像としては、こんな形になっているかと思われます。

順番に説明していきます

 薄緑を囲った部分については、オンプレミス環境のラック上部にあるパッチパネルから物理ケーブルで MMR※に集約されているパッチパネルと接続する構成となり、ラックの契約形態により、こちらはお客様自身で作業されるケースは一部あるものもあれば、ラックからMMRにあるパッチパネルとの接続をすべてパートナーさん経由で実施されるケースもある。
※MMRはミートミールーム、コロケーションデータセンター の施設内に配置された集中的にキャリア回線などを引き込む部屋を意味し、各通信キャリア間の回線の相互接続を提供する。

 同じく、薄紫を囲った部分は、AWS側のラックからパッチパネル経由でMMRにあるパッチパネルと物理ケーブルで接続する。

 MMRに集約された回線同士をクロスコネクトで接続され、オンプレミス環境とAWS側との接続が実現される。

 薄黄色の部分は、AWS管理コンソール上から操作可能な作業となるため、詳細は別記事にてご紹介いたします。 本記事から割愛させていただきます。 ここまで、なんとなくオンプレミス環境とAWSとの接続で、どのような構造になっていたのか、少しでもイメージ深めていただけたのではないでしょうか。
では、ここから、AWS DirectConnectのクォータ情報について、少しお話します。
 様々ある中、AWS DirectConnectの契約を検討する皆さんにとって知っておいた方がよいアップデート情報を抜粋し、紹介していきますね 。
それは、「Transit virtual interfaces per AWS Direct Connect dedicated connection」のクォータアップデートです。「Transit virtual interfaces per AWS Direct Connect dedicated connection」はなにかというと、今までAWS Direct ConnectとTransit VIFとの接続は1本しかできないに対し、アップデートによる、4本まで拡張可能となりました。ということです。
 オンプレミス環境からAWS Direct Connect経由でTransit Gatewayと接続するアーキテクチャはこんな形になっている。 AWS Direct ConnectからTransit VIFまでの経路は1本しか伸ばせません。

クォータアップデート前のアーキテクチャ

クォータアップデート後のアーキテクチャ

 薄黄色の部分が、クォータアップデートの情報になります。Transit VIF 1本 → 4本増加 Transit VIFの本数増加による、環境差異(本番、開発、評価など)の区分け接続をより柔軟に対応できるようになったといえるだろう。
実際、AWS管理コンソールからクォータ引き上げられたかどうかも併せて確認してみましょう。

 2024年01月04日時点で確認したところ、まだアップデートされていないようですが、公式サイトから、クォータアップデートしたとの情報が 記載されていたため、今後の更新に期待しましょう。
AWS Direct Connect quotas情報をこちらからAWS Direct Connect quotasご参照ください。
 一部抜粋

 かなり、激アツのアップデート情報になっていたのではないでしょうか。ますますAWSが使いやすくなってきたなぁと改めて実感しました。

今回の記事のご紹介はここまでとさせていただき、最後までお読みいただきありがとうございました。